「10人目の男」の義務とは、どのようなことを「意味」するのか?

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 「ことわざ社会心理学」という学問分野があるように、「諺」には人を動かす力がある。

    家内の故郷でしか言われない「Proverb」には、生活の知恵と面白さがある。



 先日の
TOMOKOさん宅での「たこ焼きパーティー」をしていて、たこ焼きを焼いている時に、家内の和美さんがふと口にした言葉が気になって調べてみた。それから、日本や世界中の「地方」で語り継がれている「諺」(ことわざ)から何か面白い言葉や気に入った言葉を捜してみたいという気になってしまった。和美さんは、【物を焼く時に言う言葉があって「餅は貧乏人に焼かせるといい、魚は金持ちに焼かせると良い!」】と良く言っていたと話す。貧乏人は空腹でせっかちになっているから、お餅を焼く時は何回もこまめにひっくり返してくれるので美味しく見栄え良く焼ける。ところが魚は鯛でもアジでも余りに何回もひっくり返すと美味しさが半減するし、焼き目などが美しくなくなる。だから、お金持ちはゆったりして酒を飲みながら片面が焼けるまで放置して待っているので、味も見栄えも良くなる・・・・という事らしい。


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 先日、和美さんに尋ねてみた。「この間、言っていた諺って、ネットで調べても出てけえへんのんやけど、宇和島だけで言われている諺か?」「いいえ、私が生まれた嘉島という島の中でしか聞いたことないけど」との返事だった。そう考えれば・・・日本はまだまだ広いし、世界は広いから、辞書には掲載されていない「ことわざ」「伝承の教え」「家訓」のような地域限定の言葉がいっぱいあって、その中にはきっと今まで耳にしたことのないような「珠玉の言葉」が見つかるかもしれないというちょっとワクワクする気分になってきたのです。「どんな言葉」に出会えるか・・・それはとても楽しみな体験に思えてきたのです。


 まず、どのような「資料」に当たればよいか、あるいは「どのような方向性」で調べればよいか・・・刺激剤となる「資料検索」です。こんな時はインターネットが最適です。予想外の「視点・視野」を獲得できることが多く、連想力を刺激する素材にもなっていきます。まず「地方で語られていることわざ」と入力して検索開始すると、「114000件」という数と共に「ケチュア語のことわざ」「沖縄の天候に関わる諺」「英語の諺」「伝承文学」「迷信」とサイトは迷路のように広がっていく。

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 私が精神科の看護師として働いていた時に「爪きり」は【危険物】扱いされていた。あれからもうかなりの年数が経過しているので、現在はどうか知らないが、精神科はやはり「旧態依然」たる体質が残っていると思うので、現在も一緒だと思う。そんな状況にもかかわらず、精神科の患者さんは、もう【爪】が気になってしまうと「今すぐ切りたくなってしまう」ケースが多く、よく夜中に「問答」のように話し合いをしたことがある。「夜に爪を切ると親の死に目に会えないよ」と年配の看護師さんはよく口にされていましたが、私はよくその意味が理解できなかったので、私の目の前で切ってもらったりしていました。ところが、その後、その「迷信のようなことわざ」の背景にある意味を正しく理解する機会があったのです。「夜爪」(よづめ)という言葉は「世詰め」と響きが同じで、自分の人生を詰めて短くするという意味があり「短命な人生」を象徴し、忌み嫌われたというのです。もうひとつ「夜詰める」ということで「御通夜」を連想させ、誰か知っている人が亡くなるのでしないほうが良いとされていたのです。


 更に、「儒教」では作法として夜、爪を切ってはならないとされています。今の時代は電気が普及し夜爪も困ることが少ないですが、まず、夜に爪を切ろうとしても、手元、足元が暗くてよく見えません。切りそこなったりして痛い目にも合いますし、爪があちこちに飛んで「踏んだら痛い目に合う」ということから、何一つ良いことが無いことから、先祖の人たちからの「教え」のような言葉だったのです。


 そのような「言葉探し」をしていた合間に、借りてきていたDVDを久しぶりに観賞していて、これは「深〜い!」と感じる言葉に出会うことができました。その言葉は「The tenth man」という言葉で、映画の中では、実はイスラエル人にとってとても大事にされている「言葉」のようでした。映画の題名は「ワールド・ウォーZ」(2013年作品)でブラッド・ピットが主演していました。ゾンビが登場する映画は大嫌いなんですが、今回は原作がベストセラー小説で「原因不明・経路不明の感染症」とワクチン開発がテーマだったし、監督が「マーク・フォースター」だったので、かなり緊迫感がありました。そして、原因究明のために訪れたイスラエルで大物人物から情報を聞くのですが、その口から「10番目の男」という意味ある言葉が語られるのです。

 原文ではこのように表現されています。

「If nine of us look at the same infor mation and arrive at the exact same conclusion、it‘s the duty of the tenth man to disagree.No matter how improbable it may seem、the tenth man has to start digging on the assumption that the other nine are wrong.」

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この言葉は実に良い!簡単に吹き替えどおりに翻訳すると【9人の人間が同じ情報でまったく同じ結論に至ったとする。すると10番目の男は、必ず異議を唱える義務がある。その内容がどんなに荒唐無稽であろうとも、他の9人が間違っているんだという独自の仮説を立てなければならない。】・・・・・・・・


映画の内容よりも、この「言葉」に出会えたことが何よりも嬉しかった。良く議論されることだがノーベル賞受賞者に何故「ユダヤ人」が多いのか・・・・・この「10番目の男」という発想は何よりも先入観に囚われてはならない、固定観念に縛られてはならない、権威に迎合してはならないということを教えてくれているような気がする。




 
でも、【美しい言葉】には、常に「諸刃の剣」の怖さがあります。言葉には一方ではとてもその人の役に立つ場合もありますが、他方では大きな害を与える危険もあるのです。その【言葉】が美しければ美しいほど、人は「虜」になってしまいやすいものですし、判断力を十分に持っていないと、ただただ「鵜呑み」にしてしまって「自己洗脳」のような状況になり、その枠組みの外に思考回路を持つことが難しくなってしまいます。前述したような「10番目の男」になるには、それだけ多角的に物を考え、経験・知識・知性・感性に裏打ちされた「思考力」「判断力」「推理力」「分析力」などが必要とされるに違いありません。


 【言葉】に関してのブログはよく書くなあと自分で思います。そこに「ちょっとした真実」があるからです。でも、「言葉」は人間にとってとても大事なものです。心と心を繋ぐ力があり、夢に向かって自分の意志を後押ししてくれる時もあります。自分の間違っていた時は、その事に気づかせてくれる【力】もあります。


 そんな言葉の最後は、こんな「言葉」で締めくくりたいと思います。南米ペルー・アンデス南部にはスペインに侵略・植民地化される前には「ケチュア語」という言葉を使っていた民族が住んでいました。アンデスはとても生活環境が厳しい場所です。しかし、アンデスの人々は、そのような環境の中でも相互扶助の精神を失うことなく、乏しい食糧から物理的資源までを平等に享受する生活様式を守り続けていたことが、今に残されているインカ帝国で使用されていた言葉・ケチュア語のことわざから推測できるのです。


 【あなたの村に来る人は泊めてあげなさい。お腹がすいていたら食べさせて。服が無かったら着せてあげて。喉が渇いていたら飲ませてあげて!】

でも、そんな純粋な民族を1533年、フランシス・ピサロは征服してしまった。インカ帝国の人々は優しすぎたんだろうか???

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by taira710 | 2014-06-20 22:13 | 人生こそ旅の連続!! | Comments(0)
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人生は旅、仕事も遊びも旅さえも旅気分で楽しもう!!


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